私たち、出会わなければ良かったね。
純粋な一人暮らしか、と訊かれるとちょっと違うんですが、半分アパート、半分学生寮みたいなところで四年間お世話になった事があります。
通いの寮母さんが来てくれて、共有スペースの掃除と平日のみ朝食、夕食を出してくれます。
個人スペースの掃除と洗濯、土日祝日のご飯は自分でどうにかしてね、と言うシステム。
実家を出るまでろくに手伝いもしなかった私にとって、生活力をつけるにはちょうど良かったな~。
個人スペースの間取りはこんな感じ。
お風呂、トイレ、腰の高さくらいの小型冷蔵庫、テレビデオも備え付けでついてました。
今思うと大分充実してたな~。
四畳半スペース側から全体を見た図。
パースがおかしいのは堪忍してください(´ω`)
共用スペースには無料で使える電子レンジと、流し台、あとこんなのもありました。平成20年代の話だよ!
専用のコインで動くコンロ。ビットコインじゃあ動きませんよ~(*゚∀゚)
絵が下手くそでようわからん!って方は
「ガスコンロ コイン」の検索で画像が出るのでそちらでどうぞ。メーターにはガスが瓦斯って書いてあるのよ!
昭和の頃は病院で入院患者さんが自分で料理するための調理室とかに取りつけられていたそうです。一つ10円の専用コインで約10分間ガスが出るしくみ。
使い方はいたって簡単、コインを入れてレバーを右に回すだけ。古きよきアナログ。
調理途中でコインが切れて、生煮えのカレイの煮付けが出来上がったのも良い思い出です。最終的にチンして食べました。チャンネルも回すってまだ言う世代です(ノ∀`)回したこともあるよ!
さて、昭和の話はこの辺にしておいて。
その部屋で起こった出来事です。
生まれてこの方健康優良児のわたくし。
風邪を引いたり、お腹を壊すなんてこともほとんどありません。
そんな私がある日を境に、胃がもたれるようになり、何日か経つとだんだんと吐き気までもよおすようになってしまいました。
最初の内は、こんなの寝てればなおるっしょー、位だったのが色々こらえきれなくなり、こりゃいかんとお医者さんに診てもらいました。
「風邪を引いたわけでもないのに、何だかここ何日もずっと胃の辺りがムカムカして…」
「胃腸炎ですね、何か古いものでも食べました?」
「いいえ~」
「うーん、とりあえずお薬出すんで様子見てください」
「はい…」
変だなぁ、おかしいなぁ、普段は寮母さんが作るご飯だし、お昼も休みの日も古いものなんて食べてないのに…?やだよー怖いよー、大きな病院とかじゃないと見つからないような未知のウイルスに感染してたりとかだったらどうしよう、うわーん、おかーちゃーん(TДT)
アパートに帰って、速攻田舎へ電話します。
「だーいじょうぶよー、そんなことよりあんた部屋の掃除とかちゃんとやってるの?まったくあんたって子は昔から…クドクド×10」(この後お説教一時間、ご近所、職場、夫に対する愚痴一時間)
かえって悪化しましたわよ。
やっと電話から解放された後、とりあえず薬を飲み、また叱られてはかなわないので監視カメラでもつけてんのかしら?(# ̄З ̄)
とかなんとかブツクサ言いながら、部屋の片付けを始めました。
あ、そうそう、冷蔵庫の上もたまには拭かないとね。
小さな冷蔵庫とテレビを乗せている台の間には十五センチ程の空間があるのですが、立ったままの視点では台で隠れてしまって死角なのです。目につかない場所なので、つい拭くのを忘れてしまいます。
「よいしょ」
冷蔵庫を拭こうとかがんだ瞬間、私は雑巾を取り落としました。
「な、なにこれ?!」
(実物はお見苦しいため、可愛い画像でお送りしております)
冷蔵庫の上にあったのは、かつてワカメうどんを食べた後の残り汁が入っていた丼でした。
今は、黒い残り汁を真っ白なカビがびっしり覆っています。
かーびがはえたー、かーびがはえたー、しーろいかーびーがー♪
さーびしかったーぼーくのへーやにかびがはーえーたー♪
けんこうだったーぼーくのいーがーむかむかになーああったー♪
(薔薇が咲いた/マイク真木のメロディでどうぞ)
いつまでもそこで咲かれていると健康が害されていくので、出会って10秒で即お別れしました。
案の定、翌日からみるみる健康を取り戻しましたよ。別れは人を強くするのね。
一人暮らしの人もそうでない人も、健康のためにもお掃除はまめに、あと冷蔵庫の上のような暖かい場所に丼を放置してはいけないよ、と言うお話でした。
Sponsored by CHINTAI